こんなお葬式【長篇】
案内して通したのは6畳程度の和室。そこに、小振りの祭壇が備え付けてある。
小ぶりと言っても、棺を祭壇の前に横にして、すっぽり収まる位の大きさで、市営葬等でも使用するれっきとした祭壇である。
ここに更に花を飾るので、みすぼらしい感じはまるでないのだ。
─まぁ、立派な……いいんですか?こんな……。あの人もびっくりするでしょうね。良かったぁ。
─昼過ぎに納棺に伺います。その後はこっちに移って頂いて、この部屋をご利用頂きます。
式場──、と銘打ってはいるものの、通常の会館とは違い和室に祭壇を備え付けた部屋なので、少人数であればそのまま控え室として利用できる大きさなのである。
勿論、実際に式をする際には、荷物等は別室に移す必要があるが、今回はその必要もないのだ。
─はぃ。それまではあちらのお部屋、使わせてもらってていいんですか?
─結構ですよ。
相変わらず謙虚に対応するおばあさん。そう……、今回の『お葬式』に、見栄や選り好み等ははなから存在しないのだ。
小ぶりと言っても、棺を祭壇の前に横にして、すっぽり収まる位の大きさで、市営葬等でも使用するれっきとした祭壇である。
ここに更に花を飾るので、みすぼらしい感じはまるでないのだ。
─まぁ、立派な……いいんですか?こんな……。あの人もびっくりするでしょうね。良かったぁ。
─昼過ぎに納棺に伺います。その後はこっちに移って頂いて、この部屋をご利用頂きます。
式場──、と銘打ってはいるものの、通常の会館とは違い和室に祭壇を備え付けた部屋なので、少人数であればそのまま控え室として利用できる大きさなのである。
勿論、実際に式をする際には、荷物等は別室に移す必要があるが、今回はその必要もないのだ。
─はぃ。それまではあちらのお部屋、使わせてもらってていいんですか?
─結構ですよ。
相変わらず謙虚に対応するおばあさん。そう……、今回の『お葬式』に、見栄や選り好み等ははなから存在しないのだ。