LOVE School LifeⅢ
パタンと自分の部屋の扉を閉めた後、私は秋人をじっと見つめた。
それからどういう事だと、言葉にはせずに念を送る。
それを察した秋人はクスクスと苦笑した。
「愛ちゃん、こっち来て」
「……」
秋人を横目にしながら、私はとりあえず隣へと座った。
そんな私にも秋人はただ笑うだけ。
「ちゃんと話すよ」
「……」
それに少しだけ眉間に皺が寄った。
聞きたいけど、聞きたくない。
だけど、聞きたい。
秋人の顔を見るのが怖い。
ギリっと奥歯を噛み締めた時、秋人が私の手をぎゅっと握った。
その秋人の笑顔はどこか悲しそうだ。
「……俺、行ったよ。姉貴のとこ」
「うん」
わかってたけど、それを聞いただけで私の胸がズキンって痛んだ。
「けど、姉貴。俺を見た瞬間に、何しに来たって言ったんだよ」
「……え」
「珍しく本気で怒ってた」
「……」
「とりあえず、部屋には入れて貰ったんだけど、姉貴は俺と目を合わそうともしなかったよ」
秋人は、ははって渇いた笑いを零す。
私は。
この人をまた傷付けたのかな。