LOVE School LifeⅢ
「でも、俺ちゃんと聞いた。まだ俺を好きかって」
「……」
「誤魔化してたけど、全部知ってるって事言ったんだ。
その上で、ちゃんと伝えたよ。姉貴が大好きだって」
「……」
もう、ズキズキと痛くてわけわかんない。
「姉貴は、知らねえって言ってた」
「……」
「でも、そう言うってわかってたよ。俺」
「え?」
秋人は反対の手で私の頬に手をあてる。
手の平から秋人の温もりが伝わって来た。
じわじわと何かが喉の奥からせりあがってきて、私は眉間の皺を更に深くした。
「俺が姉貴に会いに行ったのは、きちんと振られる為。
姉貴にもちゃんと別れを告げる為」
「……」
「そして、愛ちゃんとちゃんと付き合う為」
「……あ、きと」
どうしたって声が震える。
これを。
わざわざ伝えに待っててくれたの?