【BL】黒ネコの生き様∥たんぺん∥
「…木の匂いがして、とってもいい香り」
そんな事を、ぼそりと口に出す。
こっちの方が、僕は落ち着く。
あんな人間だらけの箱なんかより。
…心まで、黒猫になってしまったのだろうか。
いや、いっそなれたらいいのに。
「授業…行きたくない。」
クラスに行ってもアイツ等がいるし、所詮分かることしか学ばない。
出る必要はない。
お母さんが進めたから入っただけで、高校に行きたいとも思わない。
人間が嫌いだから。
「やること、ないな」
いつも独りだと、時間を持て余すことが多い。
その時間を勉強に使っていたら、大学の話まで分かるようになった。
ただそれだけ。