東京血風録2-緋の試練
出発の日は、呆気なくやってきた。
真琴は身支度をするといい、先に奈良へ戻っていた。
東京から行くのは遥と飛鳥だけである。
柊一と真琴とは、長野駅で落ち合う手筈になっていた。
いよいよこの時が来たのだ。
霧華には敢えて会わずに来た。
気持ちが揺らぐのが嫌だったからだ。
容体が心配ではあるが、前日の様子で大丈夫と踏んだ。
この何日かは、セプテンバーに負わされた傷により失血した分、栄養補給と休養ぬ充てた。
思ったやり、疲労が蓄積されていたようで、いい機会てはあったがなかなか体力が戻らないのには参った。
若いとはいえ、無理は禁物だった。
この仕事をしていく上で、身体の維持は必要不可欠だった。無理せず、堅固な策略の下で闘うことが大事だった。
まぁ、こんな強敵に遭うとは想定していなかったなも事実であるが…。
色んな思惑を含みつつ、東京駅から新幹線に乗った。