リナリアの王女

　サラちゃんに全てお任せで城内を案内してもらった。


広すぎてとてもじゃないけど覚えれる気がしない・・・。


「やっぱりこのお城って広いんだね・・・。とてもじゃないけど覚えきれないや・・・」
『暫くは移動の際はご一緒させていただきますのでご安心を』
「ありがとう。サラちゃんがいてくれたら安心だね」
『勿体なきお言葉です』

私の部屋以外での会話なのでサラちゃんの言葉遣いが硬いのが悲しいがそこは仕方ない。
『とりあえずエリーゼ様が日常生活をする上で必要となるような場所のご案内は終わりましたが、エリーゼ様、どこか見てみたい所はありますでしょうか？』


「うーん・・・外を見てみたい。だめ・・・かな？」


この世界の景色はとても綺麗だった。
それを実際に見てみたいと思った。
『もちろん大丈夫ですよ。外にはクラウド様がエリーゼ様の為にと育てていらっしゃるバラ園がございますので、そこでお茶などは如何ですか？』


バラ園・・・見てみたい。


「見てみたいわ！」