リナリアの王女
お茶会を楽しんでから私達はそれぞれ別れた。
クラウドは執務の続きをするからと執務室へ、私は一通りの案内をしてもらったので自分の部屋へと帰る事にした。
これ以上サラちゃんに色々してもらうのも悪い気がしたし・・・今日はもう部屋で大人しくしておこう。
「サラちゃん、案内とか色々本当にありがとう」
『お礼なんかいりませんよ。私はエリーゼさんのお友達でしょう?』
にっこりと可愛らしく笑いながらサラちゃんが言ってくれた。
“友達”
私はサラちゃんの事をそう認識しているけれど、サラちゃんには無理にお願いをしていたし、友達になってと言いながらも、私とサラちゃんの立場は主人とその侍女という事になってしまう。
日常生活の様々な事をサポートしてもらう事になってしまうし、公の場で仲良くする事も難しい。
サラちゃんにとって私が友達になる事は難しいのではないかと感じていた。
それが、サラちゃんの口から私達の関係を友達と言ってくれた。
元の世界でももちろん友達はいただろう。
だがこの世界に来て、誰も私の事を知らないという状況で、更には次期国王となる人の婚約者という立場になってしまった。
そんな普通では起こりえない状況の中で出来た友達。
当たり前に関係づくっていた友達がこんなにも暖かく感じるものだったなんて、この世界に来なかったらきっと気づく事などなかっただろう。
クラウドは執務の続きをするからと執務室へ、私は一通りの案内をしてもらったので自分の部屋へと帰る事にした。
これ以上サラちゃんに色々してもらうのも悪い気がしたし・・・今日はもう部屋で大人しくしておこう。
「サラちゃん、案内とか色々本当にありがとう」
『お礼なんかいりませんよ。私はエリーゼさんのお友達でしょう?』
にっこりと可愛らしく笑いながらサラちゃんが言ってくれた。
“友達”
私はサラちゃんの事をそう認識しているけれど、サラちゃんには無理にお願いをしていたし、友達になってと言いながらも、私とサラちゃんの立場は主人とその侍女という事になってしまう。
日常生活の様々な事をサポートしてもらう事になってしまうし、公の場で仲良くする事も難しい。
サラちゃんにとって私が友達になる事は難しいのではないかと感じていた。
それが、サラちゃんの口から私達の関係を友達と言ってくれた。
元の世界でももちろん友達はいただろう。
だがこの世界に来て、誰も私の事を知らないという状況で、更には次期国王となる人の婚約者という立場になってしまった。
そんな普通では起こりえない状況の中で出来た友達。
当たり前に関係づくっていた友達がこんなにも暖かく感じるものだったなんて、この世界に来なかったらきっと気づく事などなかっただろう。