不機嫌プロポーズ
そろそろ夕食も出来上がる頃、何も知らずにのこのこと帰ってきた彼女は台所で俺の姿を見た途端、もうすっかりお馴染みになった口をぽかーんと開けた間抜けな表情を見せる
そんな表情も可愛いなと、たまらなく愛おしくなったが、俺はここで彼女にそんなことを言える柄でもなく、いつものように暴言を吐く
『うっさい、バカ。お前はとっとと風呂にでも入って来い、ブス』
すっかり俺の暴言に慣れてしまった彼女は一々その言葉に傷つく様子もなく、言われたとおりの行動する
彼女が風呂に入っている中、作り終えた夕食をテーブルに並べていると一気に緊張感が押し寄せてきた
そうだ、俺はこれから彼女に一世一代の告白をするのだ
彼女はいったいどんな反応を見せるのだろうか?
もし返事が『NO』だったら俺は立ち直れるのだろうか?
要らぬ不安が次々に脳内に押し寄せてくる