不機嫌プロポーズ
そんな俺の胸の中の葛藤なんぞ気付くはずもない彼女が風呂から出てきて、テーブルに並べてある自分が作ったよりも綺麗に彩られている夕食を見てショックを受けていたがそれもスルーするぐらいかなり緊張していた
食事中もいったい何を口走ったかは覚えてなく、頭の中ではひたすらあの言葉を言うタイミングを見計らっていた
もう数か月も前に決意して、頭の中で何度も予行練習をしたというのに、胸の動悸のせいでそれが一瞬にして真っ白になる
本当に俺は、小学生のころからまるっきり進歩してないな
あの時から俺はお前に酷いことばっか言ってた
今でもあの衝撃的な一言は覚えているよ
忘れられるはずがない、あれは俺の人生の中で一番の大失敗だ
あれが全ての始まりだった
ずっと想い続けて、嫌われて、何度も諦めようとしたけど、今、彼女は俺の隣にいる
ちゃんと彼女は俺の隣にいる
今も俺の暴言に相当ご立腹なのか、咀嚼しながら眉を吊り上げているけど、ずっと隣にいてくれた
だから、これからも