不機嫌プロポーズ





『…へっ、あの…今のってプロポーズ?』




今持ち合わせている全ての気力を使い果たし言った言葉を理解出来ていないのか、彼女はそんなことを聞いてくる




なっ…まさか聞き返してくるとは思わなかった…




もちろんそのつもりで言った言葉なのだが、そうだよって素直に認められるはずもなく、俺はまた思ってもないことを口にしてしまう




けどその言葉を鵜呑みにされたら困るので必死に俺が伝えたいことを伝えようとするが、普段からまったくそんなことをしてこなかったため、胸が尋常じゃないぐらい高鳴ってしかたがない




もう恥ずかしさで頬が熱くなるのを感じる




なんだよ、これ




世の中の男はこんなことを平気でやってのけるのかよ、すごいな、おい




いつもと違う俺がそんなにおかしいのか、彼女が耐えきれずに噴出した




こっちはこんなに必死だっていうのに、何お前笑ってんだよ




ムカついたので彼女のおでこをつつき、気を取り直すために大きく息を吸い込んだ





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