イジワル婚約者と花嫁契約
「いいに決まってるだろ?……もっと俺のこと好きになっていいよ」
胸の奥からギューっと締め付けられて、心も身体も苦しい。
健太郎さんの言う通りだ。
いつの間にこんなに健太郎さんのことを好きになってしまったのだろうか。
大好きな人の腕の中は、想像以上に幸せでずっとこのままでいたいと思ってしまうほど。
「灯里……」
こうやって名前を呼ばれただけでドキドキしてしまう。
さっきまであんなにきつく抱きしめられていたというのに、身体はゆっくりと離されていく。
だけど至近距離なのは変わらなくて、健太郎さんの顔は吐息を感じられるほど近くにあって、戸惑いを隠せない。
「健太郎さん……」
名前を呼ぶのがやっとだ。
それ以上の言葉なんて出てきてくれない。
「目、閉じて」
掠れた声に盛れる吐息。
心臓は壊れてしまいそうなほど、激しく動いている。
でも、どんなに緊張していたって健太郎さんを拒否することなんて、私にはできない――。
言われるがままゆっくりと瞼を閉じようとした時。
胸の奥からギューっと締め付けられて、心も身体も苦しい。
健太郎さんの言う通りだ。
いつの間にこんなに健太郎さんのことを好きになってしまったのだろうか。
大好きな人の腕の中は、想像以上に幸せでずっとこのままでいたいと思ってしまうほど。
「灯里……」
こうやって名前を呼ばれただけでドキドキしてしまう。
さっきまであんなにきつく抱きしめられていたというのに、身体はゆっくりと離されていく。
だけど至近距離なのは変わらなくて、健太郎さんの顔は吐息を感じられるほど近くにあって、戸惑いを隠せない。
「健太郎さん……」
名前を呼ぶのがやっとだ。
それ以上の言葉なんて出てきてくれない。
「目、閉じて」
掠れた声に盛れる吐息。
心臓は壊れてしまいそうなほど、激しく動いている。
でも、どんなに緊張していたって健太郎さんを拒否することなんて、私にはできない――。
言われるがままゆっくりと瞼を閉じようとした時。