イジワル婚約者と花嫁契約
「とにかく灯里は連れて帰るからな」
そう言うとお兄ちゃんは乱暴にシートベルトを外し、無理矢理私を車から降ろした。
「ちょっとお兄ちゃん!?」
そしてもう離さないと言わんばかりに、きつく肩を抱いてきた。
健太郎さんを見れば、嵐のようにやってきたお兄ちゃんに呆気にとられている。
だけど私と目が合うと、目を細め微笑んだ。
甘い視線に一瞬でまた心を持っていかれてしまう。
だってあんな笑顔、反則だ。
「……おいこら。俺がいるのになにふたりで合図を送っているんだ?」
「えっ!?べっ、別に合図なんて……」
「当たり前じゃないですか。僕と灯里は愛し合っているんですから」
否定する私とは違い、肯定を通り越した物言いに、お兄ちゃんは身体をわなわなと震わせた。
そんなお兄ちゃんを見て、健太郎さんは笑顔で言い放った。
「そんな俺達を邪魔しているのはお兄さんですよ?だけどおとなしく灯里を引き渡します」
「なっ、なんだとっ!?」
そう言うとお兄ちゃんは乱暴にシートベルトを外し、無理矢理私を車から降ろした。
「ちょっとお兄ちゃん!?」
そしてもう離さないと言わんばかりに、きつく肩を抱いてきた。
健太郎さんを見れば、嵐のようにやってきたお兄ちゃんに呆気にとられている。
だけど私と目が合うと、目を細め微笑んだ。
甘い視線に一瞬でまた心を持っていかれてしまう。
だってあんな笑顔、反則だ。
「……おいこら。俺がいるのになにふたりで合図を送っているんだ?」
「えっ!?べっ、別に合図なんて……」
「当たり前じゃないですか。僕と灯里は愛し合っているんですから」
否定する私とは違い、肯定を通り越した物言いに、お兄ちゃんは身体をわなわなと震わせた。
そんなお兄ちゃんを見て、健太郎さんは笑顔で言い放った。
「そんな俺達を邪魔しているのはお兄さんですよ?だけどおとなしく灯里を引き渡します」
「なっ、なんだとっ!?」