イジワル婚約者と花嫁契約
「最初健太郎から聞いた時、本当に嬉しかったの。灯里ちゃんが幸せに生きてくれていたと聞いて。……そしてうちの子のお嫁さんになってくれるなんて、こんなに嬉しいことはありませんよね」
「あぁ……それにすまなかった。灯里さんのご両親を救うことができなくて」
申し訳なさそうに頭を下げたお父さんに慌てて声を上げた。
「そんな謝らないで下さい!健太郎さんから聞きました。最後まで両親を助けようとしてくれたと。……それだけで充分でした。心から感謝しています。それに身寄りのない私を助けて下さって本当にありがとうございました」
やっと言えた。
健太郎さんのご両親に感謝の気持ちを――……。
それはきっと今も隣で手を握ってくれている健太郎さんのおかげ。
「こんな私ですが、これから末永くよろしくお願いします」
「こちらこそ。……娘ができて嬉しいよ」
あぁ、もう本当に涙腺が崩壊してしまいそうだ。
それを必死に止め、出された紅茶を口に含んだ。
それから和やかな雰囲気の中、健太郎さんのご両親から私の亡くなった両親の話を聞いた。
「あぁ……それにすまなかった。灯里さんのご両親を救うことができなくて」
申し訳なさそうに頭を下げたお父さんに慌てて声を上げた。
「そんな謝らないで下さい!健太郎さんから聞きました。最後まで両親を助けようとしてくれたと。……それだけで充分でした。心から感謝しています。それに身寄りのない私を助けて下さって本当にありがとうございました」
やっと言えた。
健太郎さんのご両親に感謝の気持ちを――……。
それはきっと今も隣で手を握ってくれている健太郎さんのおかげ。
「こんな私ですが、これから末永くよろしくお願いします」
「こちらこそ。……娘ができて嬉しいよ」
あぁ、もう本当に涙腺が崩壊してしまいそうだ。
それを必死に止め、出された紅茶を口に含んだ。
それから和やかな雰囲気の中、健太郎さんのご両親から私の亡くなった両親の話を聞いた。