イジワル婚約者と花嫁契約
その日から俺はもう灯里に夢中だった。
母さんよりも灯里の世話をしたかもしれない。
一緒に遊んだり出掛けたり、最初の頃は一緒にお風呂に入ったり寝たり。
本当に灯里が可愛くて仕方なかった。
父さんと母さんから灯里の生い立ちを聞いていた手前、時々灯里が昔の記憶を思い出さないか心配だったけれど、あまりに悲しい記憶だったのか、ほとんど覚えていないと後に聞いた。
それでも灯里は今が幸せだからいいと。
そう笑顔で言ってくれた時、誓ったんだ。
灯里が幸せになれるように、俺が最後まで責任を持ちたいって。
いや、もってやりたいって。
妹中心の生活になってしまった俺を、友達はシスコンと呼び、それまで俺に熱を上げていた女たちは灯里の話ばかりする俺に引いていった。
別に誰かと付き合いたいとか、遊びたいとかそんな思いはなく、逆に清々したくらいだった。
年頃になっても彼女がいない俺を母さんは少し心配していたようだけど、俺には灯里がいたし、なにより自分の夢に向かって勉強することで精一杯で、今思うと恋愛になんてしている暇はなかったのかもしれない。
母さんよりも灯里の世話をしたかもしれない。
一緒に遊んだり出掛けたり、最初の頃は一緒にお風呂に入ったり寝たり。
本当に灯里が可愛くて仕方なかった。
父さんと母さんから灯里の生い立ちを聞いていた手前、時々灯里が昔の記憶を思い出さないか心配だったけれど、あまりに悲しい記憶だったのか、ほとんど覚えていないと後に聞いた。
それでも灯里は今が幸せだからいいと。
そう笑顔で言ってくれた時、誓ったんだ。
灯里が幸せになれるように、俺が最後まで責任を持ちたいって。
いや、もってやりたいって。
妹中心の生活になってしまった俺を、友達はシスコンと呼び、それまで俺に熱を上げていた女たちは灯里の話ばかりする俺に引いていった。
別に誰かと付き合いたいとか、遊びたいとかそんな思いはなく、逆に清々したくらいだった。
年頃になっても彼女がいない俺を母さんは少し心配していたようだけど、俺には灯里がいたし、なにより自分の夢に向かって勉強することで精一杯で、今思うと恋愛になんてしている暇はなかったのかもしれない。