イジワル婚約者と花嫁契約
幼少期のあんなことやこんなことを佐々木さんに知られるかと思うと、ゾッとしてしまう。
だから絶対にお兄ちゃんにはお見合いしたことは秘密なのだ。
両親もそれは重々承知していて、だからお兄ちゃんがいない間にお見合い話を持ち掛けてきた。
もちろんお兄ちゃんには話していないはず。
「だけど妹として嬉しくない?溺愛されて、しかもその兄があんなにイケメンで仕事ができる人なんだから」
血の繋がりのない兄妹ということは、会社の人は知らない。
だからみんな、私とお兄ちゃんは本当の兄妹だと思っている。
「これが血の繋がりがないってなったら、ドラマチックな展開を想像しちゃうけどね」
「アハハ……」
それが本当なのだから笑うしかない。
だけど現実はドラマチックな展開など、起こりはしない。
だってお兄ちゃんが私に抱いている感情は、本物の“妹愛”なのだから。
ずっと一人っ子だったけれど、妹が欲しかったらしい。
そして急に現れた私が、なんでもお兄ちゃん理想の妹像だったらしく……。
それから溺愛の日々が続いている。
だから絶対にお兄ちゃんにはお見合いしたことは秘密なのだ。
両親もそれは重々承知していて、だからお兄ちゃんがいない間にお見合い話を持ち掛けてきた。
もちろんお兄ちゃんには話していないはず。
「だけど妹として嬉しくない?溺愛されて、しかもその兄があんなにイケメンで仕事ができる人なんだから」
血の繋がりのない兄妹ということは、会社の人は知らない。
だからみんな、私とお兄ちゃんは本当の兄妹だと思っている。
「これが血の繋がりがないってなったら、ドラマチックな展開を想像しちゃうけどね」
「アハハ……」
それが本当なのだから笑うしかない。
だけど現実はドラマチックな展開など、起こりはしない。
だってお兄ちゃんが私に抱いている感情は、本物の“妹愛”なのだから。
ずっと一人っ子だったけれど、妹が欲しかったらしい。
そして急に現れた私が、なんでもお兄ちゃん理想の妹像だったらしく……。
それから溺愛の日々が続いている。