檻の中の国
袴が置いてあった。
何だか明治時代の女学生みたい。
「着替えまで用意していただき、ありがとうございました。
螢さんお一人で住んでいるのに、女物なんて用意されているなんて、用意周到ですね。」
「……いや……お前が寝ている時に……
買いに行ったのだが………
………そんな物でよかったか?」
そう言う螢さんは、
顔が真っ赤だった。
男性一人で女物買いに行くのは、
確かに恥ずかしいよね。
「はい!!!
とても気に入りました。」
「……そうか。ならいい。」