檻の中の国
03 影法師横丁
"影法師横丁"
そう書かれた門をくぐる。
「すっかり夜ですね。」
「ああ。」
街は賑やかな所だった。
「!?」
「どうした?」
人じゃない人が…たくさん……
妖怪…みたいなのが……
「あの方達は…?」
「俺達は人型だが、
この街は多くの世界から迷い込んだ者が暮らしている。
当然、人でない者も存在する。」
「じゃあ、他の世界から来たのは、
私だけじゃないんですね。」