檻の中の国

「…っ……っっ……。」


自然と涙が溢れた。


「……………。」


「あ~あ。

明日には出発だぞ。

螢、その女、どっか適当な部屋に連れていってくれ。」


「ああ。わかった。」


螢が私に近付いてきた。


「ほら、行………。」



私は壁際に逃げた。




「………………付いてこい…それだけだ。」



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