檻の中の国
「"切符ヲハイシャク"」
ロボットが入り口で話しかけてきた。
「…………これだ。」
螢はヘアゴムを見せた。
「"イッテラッシャイマセ"」
ロボットは私達の前を通り過ぎていく。
「……どうしてあんなもので
誤魔化せたの……?」
「…………普通、この世界ので生まれた住人は
街を出ることは一生許されない。
ただし、この世界の住人でなければ………」
「……移動ができるの…?」
「ああ。
だから、他の世界の住人であるという証拠が必要だったんだ。」