寂しがりヒーロー
「怪我はありませんか?伊月さん」

「全然。さすが皆だね」

「こんなの朝飯前っすよ」

「僕だったらすぐやられてただろうけどね~」


...本当、跡形もなく消されてたと思うよ...。


「伊月さんって本当、変にトップらしくなくていいっすよね」

「本当、緩くて俺らも変に固くなる必要がなくて嬉しいっす」


まぁ、元々そんなリーダー気質じゃないからね。

それに、僕が偉そうにしてたらおかしいでしょ。
僕は戦うこともせず、ただ眺めてるだけだもん。
そんな人が偉そうに指図したら、みんなに嫌われちゃうよね。

嫌だよ、せっかく出来た友達を失うのは、やだ。


「そろそろ帰りましょう、伊月さん」

「そーだね。玲、行こ?」

「はい。分かりました!」


玲は僕と帰ってくれる。
なんか、突然他の学校の人達が襲ってくるかもしれないから、らしい。
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