寂しがりヒーロー
カモちゃんの家は、僕の家から徒歩8分くらい。
カモちゃんは5分くらいで来てくれたから、僕のために焦ってくれたのが分かる。
「ただいまー」
「お邪魔します」
「おかえり、望波、いづくん」
「いらっしゃい、いづくん」
おじさんとおばさんは、優しく僕を招き入れてくれた。
この家族のみなさんには、かなり昔からお世話になっている。
おばさんは孤児院で働いていて、そこで僕は保護された。
僕は覚えてないんだけど、孤児院の前で泣いていたらしい。
理由を聞いても泣いてばかり。
困っただろうな、おばさん。
「やっぱり、戻ってきたわね、望波」
「いつも通りいづくんの冷蔵庫の中はからっぽだったのか」
「そうなの!本当、いつ行っても水しか入ってないの!」
「いづくん、ちゃんと食べなきゃ駄目だぞ?」
おじさんにそう言われ、「そうですよね...」と返事する。
お父さんって、こんな感じなのかな。
そんなことを、考えてしまう。
「ごはん、出来たわよ」
「伊月、出来たって!」
「うん」
僕はカモちゃんの横の席に座る。
目の前には美味しそうな料理が並ぶ。
本当、おばさんは料理が上手。
カモちゃんにもそのDNA、ちゃんと受け継がれてる。
「いただきます」
「どうぞ」
そう言われて、口一杯に頬張る。
相変わらず美味しい。
ふと気付くと、モグモグと食べ進める僕を、おじさんもおばさんもカモちゃんも、微笑ましそうに見つめていた。
「えっ...どうかしたんですか?」
「いいえ」
「幸せそうに食べるなぁ、と思ってな」
「そりゃあ、幸せですよ」
僕はそう言って、3人に笑顔を向けた。
カモちゃんは5分くらいで来てくれたから、僕のために焦ってくれたのが分かる。
「ただいまー」
「お邪魔します」
「おかえり、望波、いづくん」
「いらっしゃい、いづくん」
おじさんとおばさんは、優しく僕を招き入れてくれた。
この家族のみなさんには、かなり昔からお世話になっている。
おばさんは孤児院で働いていて、そこで僕は保護された。
僕は覚えてないんだけど、孤児院の前で泣いていたらしい。
理由を聞いても泣いてばかり。
困っただろうな、おばさん。
「やっぱり、戻ってきたわね、望波」
「いつも通りいづくんの冷蔵庫の中はからっぽだったのか」
「そうなの!本当、いつ行っても水しか入ってないの!」
「いづくん、ちゃんと食べなきゃ駄目だぞ?」
おじさんにそう言われ、「そうですよね...」と返事する。
お父さんって、こんな感じなのかな。
そんなことを、考えてしまう。
「ごはん、出来たわよ」
「伊月、出来たって!」
「うん」
僕はカモちゃんの横の席に座る。
目の前には美味しそうな料理が並ぶ。
本当、おばさんは料理が上手。
カモちゃんにもそのDNA、ちゃんと受け継がれてる。
「いただきます」
「どうぞ」
そう言われて、口一杯に頬張る。
相変わらず美味しい。
ふと気付くと、モグモグと食べ進める僕を、おじさんもおばさんもカモちゃんも、微笑ましそうに見つめていた。
「えっ...どうかしたんですか?」
「いいえ」
「幸せそうに食べるなぁ、と思ってな」
「そりゃあ、幸せですよ」
僕はそう言って、3人に笑顔を向けた。