寂しがりヒーロー
「カモちゃん、ごめんけど、僕らちょっと遊んで帰るから、待っててくれたのにごめんけど、先に帰ってて?」
「えー!すっごく待ったのにぃ」
「ごめんごめん」
「わりぃ、俺の歓迎会だ。男だけでやりてぇからさ」
仁太くんの言葉に、カモちゃんは頬を膨らませながらも「わかったよ、仕方ないなぁ」と教室を出ていった。
「...で?」
「...で、とは?」
「いや、説明!」
とぼけた様子の仁太くんは、絋ちゃんにつっこまれてハハッと笑いながら、話してくれた。
「いや、さすがにマジで拉致ったりはしませんよ。俺の目的はアイツじゃなくて、伊月と勝負することだったんで。だから俺のスマホを無くして、探してもらってるっていう設定にしたってわけです。まぁ、負けるのは予想外でしたけど。でも、アイツ、伊月ほどの奴が必死になるほどの女なのか?」
カモちゃんがどれほどの女の子なのかって?
そりゃあ、僕なんかじゃ...。
「...うん。僕じゃ勿体ないくらいのね」
「へー。俺にはわかんねぇな、そこまでの女って」
「...きっと、一緒にいれば分かるよ」
「え、コイツ、仲間にするんすかー?」
「ちょ、そんな嫌そうな態度とんなよ、えーっと...誰だっけ?」
「玲だよ!」
「あー、玲ね」
「あーもー!なんかイラつくんすけど、コイツ!」
「つか、実質ナンバー2だよな?風上」
絋ちゃんが思い出したように言う。
「...いや、いいっすよ。ナンバー1じゃない地位なんて、いらないっすから」
「...まぁ、俺もコイツのことさん付けなんかしたくないっすから!」
仁太くんがそう言うと、玲はうんうんと頷きながら言った。
案外いいコンビかもしれないな、玲と仁太くん。
「えー!すっごく待ったのにぃ」
「ごめんごめん」
「わりぃ、俺の歓迎会だ。男だけでやりてぇからさ」
仁太くんの言葉に、カモちゃんは頬を膨らませながらも「わかったよ、仕方ないなぁ」と教室を出ていった。
「...で?」
「...で、とは?」
「いや、説明!」
とぼけた様子の仁太くんは、絋ちゃんにつっこまれてハハッと笑いながら、話してくれた。
「いや、さすがにマジで拉致ったりはしませんよ。俺の目的はアイツじゃなくて、伊月と勝負することだったんで。だから俺のスマホを無くして、探してもらってるっていう設定にしたってわけです。まぁ、負けるのは予想外でしたけど。でも、アイツ、伊月ほどの奴が必死になるほどの女なのか?」
カモちゃんがどれほどの女の子なのかって?
そりゃあ、僕なんかじゃ...。
「...うん。僕じゃ勿体ないくらいのね」
「へー。俺にはわかんねぇな、そこまでの女って」
「...きっと、一緒にいれば分かるよ」
「え、コイツ、仲間にするんすかー?」
「ちょ、そんな嫌そうな態度とんなよ、えーっと...誰だっけ?」
「玲だよ!」
「あー、玲ね」
「あーもー!なんかイラつくんすけど、コイツ!」
「つか、実質ナンバー2だよな?風上」
絋ちゃんが思い出したように言う。
「...いや、いいっすよ。ナンバー1じゃない地位なんて、いらないっすから」
「...まぁ、俺もコイツのことさん付けなんかしたくないっすから!」
仁太くんがそう言うと、玲はうんうんと頷きながら言った。
案外いいコンビかもしれないな、玲と仁太くん。