寂しがりヒーロー
それから放課後になった。
「伊月、また明日ね」
「うん。またねー、カモちゃん!」
カモちゃんは友達と一緒に帰っていく。
それを見計らって、絋ちゃん達がやって来た。
「じゃあ、行きますか、伊月さん」
「うん。りょーかい」
って言っても、僕は何もしないけどね。
僕は皆に囲まれて校庭に向かう。
そこには、ザッと30人程の集団がいた。
「おぉ、これはまた盛大な」
「すっげー。規模はデカいな」
「...伊月さん。下がっててください」
「うん。分かってるよ」
僕はそう返し、教壇の上に座った。
「あ?なんだよ、そこにいるチビ」
「...見物客、ですよ。気にしないで下さい」
僕はそう言って、笑顔を見せる。
敵対心なんて、これっぽっちも無いですよ~っていう気持ちも込めて。
僕は、争い事は嫌いだからね。
「じゃあ、そこのお客さんにも、見せつけてやろうか。俺らの方が強いってな」
そう言ったのは、多分新岸高校のトップ。
体も大きいし、目付きも鋭くて、強そう。
僕とは真逆だなー、なんて、のんきなことを考える。
だって、強いのはうちの高校に決まってるんだもん。
絋ちゃんが僕以外に負けたことなんて、無いらしいし。
僕がこんなに弱い今、絋ちゃんは最強。
玲も、少し荒くて無駄な動きがある時もあるけど、強いのに変わりないし。
「うん。よーく見ておくね。どっちが強いのか」
僕のその一言が合図になったらしく、彼らは敵の方へと走っていった。
「伊月、また明日ね」
「うん。またねー、カモちゃん!」
カモちゃんは友達と一緒に帰っていく。
それを見計らって、絋ちゃん達がやって来た。
「じゃあ、行きますか、伊月さん」
「うん。りょーかい」
って言っても、僕は何もしないけどね。
僕は皆に囲まれて校庭に向かう。
そこには、ザッと30人程の集団がいた。
「おぉ、これはまた盛大な」
「すっげー。規模はデカいな」
「...伊月さん。下がっててください」
「うん。分かってるよ」
僕はそう返し、教壇の上に座った。
「あ?なんだよ、そこにいるチビ」
「...見物客、ですよ。気にしないで下さい」
僕はそう言って、笑顔を見せる。
敵対心なんて、これっぽっちも無いですよ~っていう気持ちも込めて。
僕は、争い事は嫌いだからね。
「じゃあ、そこのお客さんにも、見せつけてやろうか。俺らの方が強いってな」
そう言ったのは、多分新岸高校のトップ。
体も大きいし、目付きも鋭くて、強そう。
僕とは真逆だなー、なんて、のんきなことを考える。
だって、強いのはうちの高校に決まってるんだもん。
絋ちゃんが僕以外に負けたことなんて、無いらしいし。
僕がこんなに弱い今、絋ちゃんは最強。
玲も、少し荒くて無駄な動きがある時もあるけど、強いのに変わりないし。
「うん。よーく見ておくね。どっちが強いのか」
僕のその一言が合図になったらしく、彼らは敵の方へと走っていった。