あたしの声
あたし

pipipipipipi....


AM7:00
あたしの1日は君へのモーニングコールで始まる。
モーニングコールなんて彼女のすることだけど、
あたしは残念ながら彼女じゃない。
残念ってことは、
うん。
あたしは君が好きだ。


たぶん、君は気付いてる。でも、何も言ってこないし、あたしだって自分から言うことはしない。
あたしなんて、君にとっちゃただのモーニングコール係だからさ。
そんなだっさいネーミングセンスの欠片も無い、
(てかそのまんま)
係を考えたのは、もちろん君。
その時は、そんな馬鹿な係に感動したあたしだけど。今考えるとかなり、
痛い子だ。



その係のお陰で、あたしは今日も君に電話してる。
君が1回で出ないことは、最初の3日でわかった。
時々、ぜってー起きてんだろ!
って時もあるけど、君は出ない。

あたしが、諦めてメールを送るまで、絶対出てくれない。

まじ、Sだ、、、、
って何度思ったことか!

「Sどこらじゃねー!どSだ、どS!」



いい加減電話も飽きてきたところで、メールに画面を切り替える。

「いい加減出てくれませんかね?」


今日のメールは少し辛口。

メールを送ってからまた電話を掛ける。
pipipi...
「おはよ。」


やっと君の声が聞けた。





「おはよ。お兄ちゃん」
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