隣の席の、クソ悪魔。
「私ね。


顔だけで判断するやつ大っ嫌い」




「それ、俺のこと?」



「うん。


松山も。嫌い。」



顔だけで判断されたら困る。



「私さ、もともと顔きつい方じゃん?




髪色も明るいし、身長も高いし。



髪は、元々の黒髪が嫌だから、染めただけなんだけど…





それで不良に見えたのかも知れないけど…」





ここまで言って言葉がつまる。




「ゆっくりでいいから。




俺はいつまでも待つよ」




そう言った松川の目は、図書室の時と同じの、悲しそうな瞳で…





「それでね…ギャルグループの人たちに声かけられるようになってきたの。



中3の時。




友達とか、絵里ぐらいしかいなかったから、声をかけられて少し嬉しくて…」




松山は、私の小さな声を聞いて、うんうんと頷いている。




「それでね、少ししてから合コンに誘われたの。



私、男とか嫌いだったから…



断ったの。そしたら…」
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