隣の席の、クソ悪魔。
「それに、守ってくれるやつがいて良かったじゃん。


俺はずっと一人だから。」



え?


松山が突然そんなことを言い出した。




「ねえ、どうゆう…



「そろそろ帰ろっか」



私の言葉を遮るように、松山は呟いた。




私を抱きしめていた腕を解放した松山の瞳は、また悲しそうな瞳だった。





なんなのよ。




人の過去にはずかずか入り込んでくるくせに。





松山はなにも教えてくれないんだ




別にいいもん。




松山なんて嫌いなんだから。





私たちに、気まづい雰囲気が漂う。






気づけば家の前に着いていて




「じゃーな、また明日」



「うん…ばいばい」



ぎこちない挨拶をおえて、家に入った
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