あなたのうしろ。
「どっ…どうしたんだ!?何かあったのか!?」
「あっ…」
チャンス。怒ると怖い西先生だ。
「西センっ!今…ここで」
「な、な、なんにもやってないから!」
「うっせぇよ!」
ずっと言葉を遮っている。
様子を伺う暇も無い…フリをして。
「こいつっ…この女子生徒を突き落としたんです!テラスの所から…」
生徒会の一人がテラスの方を指差して、そう告げた。
「何だと!?」
泣きながら
「先生、誤解です!私はやってません!」
─信じないよね?そんなバカいないよね?
「本当か、それは…」
─まじかよ。信じてんじゃねぇよ。
ここはやっぱ、トドメささなきゃね。
「たっ…たすけ…てくださ い…あの娘に…押され…… て…」
「…!大丈夫か、落ち着いて─深呼吸だ!深呼吸をしろ!名前は?」
「片桐…美琴です」
「み…みこちゃ…」
「おい、お前は」
「─…矢澤 日和です でも 私は」
「やっていたか やっていなかったかは別だ。とりあえず来い」