今日から、幼馴染まない。
「・・・・・・・・・・・・・・優衣もさ。 『お姉ちゃん、ずっと元気ないんだ。 晃くん、律から何か聞いてない??』って。 いつもいつも律の話が出てくるし」
若干の苛立ちを見せる晃。
「・・・・・・・・・・・・・それは、オレってゆーか、優奈さんの心配してるだけだろ。 優衣は」
晃の思い違いを正そうとするも
「そうかな。 球技大会だって、大声で律の応援してたじゃん、優衣。 写真まで撮って」
晃には納得がいかなかった事がまだあったらしく、不満を漏らし出した。
「それは、その時オレがボール持ってたからだろ。 写真は、球技大会を見る事が出来ない優奈さんに送ってあげる為だし」
「・・・・・・・・・・・・・・・じゃあ、優衣と律が2人揃って寝不足で学校来た日の説明は?? アレ、偶然じゃないだろ。 2人で何か隠してるだろ」
次々出てくる晃の疑念。
疑いを持った人間に嘘を吐くのは逆効果に思えた。
そもそもあの時の嘘に、悪意はなかった。 優衣にとっては善意しかなかった嘘。