今日から、幼馴染まない。
そんな優衣と、マンション前でバスを降りる。
マンションのエントランスを通り抜け、2人で同じエレベーターに乗り込む。
優衣の家がある階のボタンを押して、オレの家のある階のボタンも・・・・・・・・・・・・・押すのをやめた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・優衣。 今から優衣ん家行ってもイイ??」
「今から!!?」
『イヤイヤイヤ。 急すぎる』と来ちゃダメと言わんばかりに、優衣がオレのシャツを掴んだ。
「だって、先延ばしにしたくない。 言うのは早い方がいいと思う。 こそこそしたくないんだよ。 ちゃんとしたいんだ。 優衣にも堂々とオレの家に遊びに来て欲しいし」
『だから、イイっしょ』と優衣に同意を求める。
「・・・・・・・・・・・・・・・ごもっともだし、律の気持ちは嬉しいんだけど・・・・・・・・・・・・心の準備が出来てない」
それでも渋る優衣。
「心の準備なんかいらないんだって。 オレから全部話すから。 頼って下さいよ」
だから、押し切る。 優衣を説得して晴れて付き合える様にまでなった今日なら、勢いでイケる気がする。