今日から、幼馴染まない。
わけも分からす、優衣の行動に動揺していると、奥のダイニングチェアーに座って苦笑している優奈さんと目が合った。
オレに笑いかけると、椅子から立ち上がり、オレらの方へ歩いてくる優奈さん。 そして
「・・・・・・・・・・・・・・相変わらずズル賢いなぁ。優衣は。 でも今日のはあまりにも白々しい。 自分の事、悪人だなんてこれっぽっちも思ってないくせに。 わざとバレバレな嘘吐いて、律くんとお姉ちゃんを庇う、自己犠牲の健気なコを装えば、お父さんとお母さんは反対しにくいもんね。 良心が咎めちゃうから」
優奈さんが、頭を下げたままの優衣に意地悪く笑った。
優衣が、下を向いたまま口を尖らせる。
『優衣はずるい。 可哀想なコを演じて周りを味方につける』ふと優奈さんの言葉を思い出した。
・・・・・・・・・・・・・・・あぁ。 なるほど。 こういう事か。