今日から、幼馴染まない。
「・・・・・・・・・・・・・・あ、あの!! オレ、真面目に付き合うので、優衣とお付き合いしても良いですか??」
優衣の家を出る前に、言い忘れていたお願いを優衣の両親に話す。
「・・・・・・・・・・・・・・反対する理由がないでしょう?? ごめんなさいね。 律くん、悪い事なんかしてないのに目の敵みたいにしてて。 ・・・・・・・・・・・・・今度久々に、ウチと律くんの家族とでバーベキューでもしない?? お父さんとお母さんに都合聞いてもらってイイかな??」
さっきまでキレていた優衣のお母さんが、申し訳なさそうな顔をして、優衣とオレとの事を承諾するだけでなく、あの事故の日から出来てしまった、オレやオレの両親との蟠りさえも取り払おうとしてくれている。
「聞いときますね!! オトンもオカンも喜んで行きたがると思います。 ありがとうございます!!」
優衣のお母さんの気持ちが、嬉しくて嬉しくて。
「てゆーか、早く優衣の事捕獲しに行って!! ・・・・・・・・・・・・・やっぱり心配なのよね。 また事故に遭ったらとか考えちゃって。
律くん、優衣はわがままだし、今日みたいに自分の思い通りにならない事があると、コドモみたいに拗ねる様なめんどくさい子だけど、悪いコではないと思うから、どうぞ宜しくね」
優衣のお母さんが『早く早く』とオレを急かす。
「はい!! 行ってきます!!」
優衣の両親に軽く頭を下げ、既に靴を履き終えて家を出て行ってしまった優衣を追うべく、急いでスニーカーに足を突っ込んで玄関を出た。