今日から、幼馴染まない。
『大成功でしたね』と優衣に笑いかけると、やっと少しだけ優衣も笑ってくれた。
その時、待っていたエレベーターがやって来て、2人で乗り込み1階に降りる。
最寄のコンビ二に優衣と一緒に向かうのが、久しぶりだからか、懐かしいような新鮮なような。 何かワクワクした。
「・・・・・・・・・・・・・・ゴメンね、律。 結局お父さんとお母さんにウチらの事許してもらってないよねぇ」
優衣が、オレの隣を背中を丸めてトボトボ歩く。
「ちゃんと許してもらったよ。 優衣がキレて出て行った後に。 それにおばさんがさ、今度優衣の家族とオレん家の家族とでバーベキューしようって誘ってくれてさ。 何だかんだ優衣のお陰で全部良い方向に行ったんだよ」
『ぐっじょぶ、優衣』優衣にVサインを向けると
「え!!? ホントに!!? 良かったぁ。 しかも、律ん家のおばさんとおじさんとバーベキュー出来るの!!? 嬉しいなー!! 楽しみだなー!!」
優衣が、背筋を伸ばして目を輝かせた。
幼なじみの時は何とも思わなかった優衣の仕草が、彼女になった途端に可愛く見えるのは何でなんだろう。
恐るべし、恋愛パワー。