今日から、幼馴染まない。
---------------------17:00。
が、待ちきれなくて、10分前にエントランスに駆け下りる。
ソファーに腰を掛け、エレベーターが開くたびに目を凝らし、優衣か否かを確かめる。
結局優衣も、5分前にエントランスに下りて来た。
・・・・・・・・・・・・・・怪我してるんだから少しくらい遅れて来てもイイのに。
などと10分前に来ておいて言えない。
松葉杖をつきなら、オレが貸したマンガなどが入っているだろう紙袋を腕に引っ掛け、こっちに向かってくる優衣。
そんな優衣に駆け寄り、優衣の腕から紙袋を引き抜く。
「言ってくれれば、優衣の家まで取りに行ったのに。 どうせ同じマンションなんだから」
「・・・・・・・・・・・・・・いやぁ。 それはちょっと・・・・・・・・・・・。 ワタシが事故ったせいで、お母さん、律とお姉ちゃんの事、あんまり良く思ってないみたいでさ。 ごめんね。 気軽に彼女の家に遊びに来れない状況にしちゃってさ」
優衣が、苦笑いを浮かべながら頭を下げる様に俯いた。