お隣さんは元カレ?


「じゃ…行くか?」



有馬が階段の方を指差す。



すると菜実は…。



「あっ…!」



「えっ…?」



「私今日ちょっと急ぐんだった!ということでお先にっ!」



「えっ…宮崎っ」



そう言って菜実は走って階段へ向かった。



追いかけず、その場で髪をクシャッとする有馬。



「なんだ…普通って…」



先にアパートの下に降りた菜実は、そのままバス停の方に歩き出す。



「はぁーはぁー…」



バカ…。



逃げちゃった。



ごめん…有馬。



今日だけ。



明日からは、普通でいるようにするから…。




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