お隣さんは元カレ?
「ちょ…タカくん!」
菜実も慌ててカバンを持ち、外に降りる。
すると、有馬は菜実のすぐ目の前に来ていた。
「うぉっ…ビックリしたぁ、なんだ、おまえ乗ってたのかよ?」
「うん…まぁ…」
「ふーん?」
有馬が車をチラッと見た時。
「菜実っ」
菜実の名前を呼び、タカが2人の前に立つ。
「タカくん…」
菜実を呼び捨てにするその男性を、チラッと見る有馬。
「……っ」
「どうも…こんばんは」
「……こんばんは」
爽やかに言ったタカに対して、有馬は視線をそらして答える。
菜美は2人を見てうつむく。
あれ…なんだろう?
この状況…。
いや…でも、有馬は別に気にしてないよね?
「菜実っ」
「あっ…はい」
「また連絡するよ、じゃぁ」
「あっ…うん、また」
そう言ってタカは車に乗り込み、帰って行った。