お隣さんは元カレ?
「じゃぁ…私これで行くね?」
「えっ…?もう行くのかよ?」
「うん…」
すると、有馬が立ち上がって菜実の手首を掴む。
「……っ!」
初めて触れられ…ドキッとするも、菜実は背中を向けたまま眉を下げる。
「触れる相手……違うよ?有馬…」
「……っ」
菜実の言葉にハッとして、有馬はスッと手を離す。
「じゃあ…お大事に」
そう言って、菜実は有馬の部屋から出て行く。
一人になった有馬は髪をクシャとした。
「なにしてんだ、俺…」
そばにある温かいお粥を見る。
なんで……?
気持ちの方向が違う…。