お隣さんは元カレ?
夜、菜美が夕飯を食べようとした時、足音で有馬が帰ってきたと気づいた菜美は慌てて玄関先のスーツを手に取り、部屋を出た。
すると有馬がミキが置いていった紙袋を見ている所だった。
「あっ…」
「あー…おぅ」
有馬は小袋をドアノブから外し、手を下ろす。
「それ…昼間ミキさんが置いていったの」
「えっ…?会ったのか?」
「うん、たまたま…有馬が不審に思ってたら、そう伝えて下さいって…」
「そっか…」
「うん…」
有馬…少し、切なそう。
「あっ!これ…」
そう言って菜美は慌ててスーツを渡す。