お隣さんは元カレ?
ご飯を済ませた二人は、アパートまでの道を並んで歩く。
ふと、隣を歩く有馬の横顔を盗み見る菜美。
良かった…。
あの頃みたいに…話せないわけじゃなくって。
有馬が、くだらないことでも、話してくれるのが嬉しい…。
そしてアパートに着き、二人はお互いの部屋の前で立ち止まった。
「あ…じゃぁ」
「あぁ…」
菜美が鍵を出して、ドアノブに差しこもうとして、止まった。
「宮崎…?」
「あ…」
どうしよう。
まだ、一緒にいたい。
でも…。
すると、有馬が自分の部屋の鍵をさして回す。
「有馬…」
有馬は、すぐ離れたいのかな…。
そう思って、菜実がうつむいた時。