【短】イッショニ カエロウ
無事でいてくれ!
そう、思って教室に入るが彼女はいない。
まだ来てないだけ。
そうだ、そうに決まっている
祈るように自分の席で手を組んで机に突っ伏した。
そうしているうちに、担任が入ってきた。
担任はなにやら長々と話しだした。
そして、締めるように静かに僕らに言った
彼女が事故にあったと。
・・・そして彼女が入院したことを告げられた。意識が戻る可能性も低いということも
彼女は、僕と別れてすぐ事故にあったのだ。
僕が送ったならこんな事には
ならなかったはずなのに。
意識が戻らない。
もう会えない。
僕は、悲しいのに涙が出ず
周りから冷たい奴だと罵られた。
それでも、不思議と涙はこぼれなかった。