また、君に会いたい。
「細谷!入ってこい。」
「失礼しまーす。」
そう言って、転校生が教室に入ってくる。
・・・あれ?どっかで見たことある。やっぱこの人にどこかで会ったことがある?
「えーと、細谷建瑠って言います。趣味はバスケで、前の学校でバスケ部でした。ここでもバスケ部に入ろうと思ってます。」
細谷君がゆっくりと教室全体を見渡しながら自己紹介をする。
「勉強はまぁまぁで・・・って七海!?」
え?
細谷君が私を見てびっくりしてる。
あれ?やっぱどっかで会ったことあるのかな・・・?
細谷君がどんどん近づいてくる。
もしかして、記憶喪失する前に会った人!?・・・っていうかそれしか有り得ない!どうしよう!
「お前・・・連絡もなしになんでいなくなってんだよ!なんで潤にも連絡しなかった!潤、抜け殻みたいになってるぞ!・・・なんでだよ!お前潤がどうでもよくなったのか!?」
・・・潤ってだれ?何があったか訳わからん。
「ちょっ細谷君落ち着いて?」
「なっ!お前よくそんなに平気でいられるな!」
わっ!怒らせちゃった・・・
「と、とりあえず、2人で話そ?ね?」
さすがにみんなの前で記憶喪失だって言えないから、空き教室へ行く。
先生は私が記憶喪失だって事は知っているから、許可を貰えた。