見つめないで勉強しなさい! ~一途なチャラ男くんに愛されました~
多希を信じることはできなかった私だけど。
カナちゃんの真剣なお願いを無下に断るなんてできなかった。
結局、渋々ながら「勉強会の時だけ」という条件で、多希の勉強をみてあげることにしてしまったのだ。
ちなみに。
「多希ちゃんは見かけによらずマジメで頼りになる男の子だよ」ともアピールされたが、そこはさすがに聞こえないふりをさせてもらった。
だって、面倒をみるのはアクマで勉強だけだし!
それに、信じたのはカナちゃんの言葉であって、多希自身じゃないもの。
『あんたのこと、ずっと前から好きだった』
だから、あのうさんくさい告白は、聞かなかったものとして完全にスルーすることにしていた。
そりゃあ…。
正直言うと…。
あのキスを無かったものにするのは、無理があった…。