見つめないで勉強しなさい! ~一途なチャラ男くんに愛されました~
なんて改めて決意を固めている私を、カナちゃんが大きな目で見上げてきた。
「ね、せんせ、手つないでいい?」
「手?ん、うんいいよ」
「やったー!」
ぎゅっと私の指を握った小さな手は、子どもらしくちょっと汗ばんでいて温かかった。
思わず笑みを漏らす―――が。
もう片方の手が、今度は大きな手に握られた。
「俺もつなぎたい」
と、多希が真横でニコニコしていた。