見つめないで勉強しなさい! ~一途なチャラ男くんに愛されました~
雨はやむことなく一層激しく降り続いている。
突然、お客が一人入ってきた。
かと思えば、二人目、三人目。
みんな突然の豪雨のせいで濡れそぼっていて、口々に「散々だ」とぼやいている。
『ずっと待ってるから』
多希は、今―――
待っていてくれているのかな…。
傘はちゃんと持って来ているのかな…。
いくらなんでも、雨に濡れてまで待ってたりはしないよ…ね。