見つめないで勉強しなさい! ~一途なチャラ男くんに愛されました~
商店街も今ばかりは人通りが少ない。
夜空に広がる光を追いかけるように小走りして大きな通りに入ると、花火は一番の盛り上がりを見せていた。
「わぁーすごい…きれー…」
私と同じように、道行く人も立ち止まって夏の夜空に咲き乱れる花火に目を奪われている。
そして、多希も。
感激するように夜空を見上げる横顔は、鮮やかに照らされとても綺麗だった。
…かっこいいな。
いまさら、見惚れてしまう…。