見つめないで勉強しなさい! ~一途なチャラ男くんに愛されました~


見物スポットに向かう人の流れから外れて多希が向かったのは、小さな森の中にある神社だった。

大人達には商売繁盛の神様って親しまれているけど、私たち子どもにはあんまし縁がない神社。

境内に繋がる石段は暗くて足場も悪かったけど、打ち上がった花火が木々の間から光って、ほのかに照らしてくれていた。


「結構急な階段だから、足元に気を付けてね」
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