見つめないで勉強しなさい! ~一途なチャラ男くんに愛されました~


「噂は本当だったんだな!花珠ちゃんに弟子入りして、ついでにプロポーズしたってのは」

「もうそんな噂になってんの?参ったなぁ」


私は会館に駆け込んで絶叫した。


「プ、プロポーズってなんですかっ!」


「あれ、ちがうのかい?なんかもう承諾したとかなんとかー」

「してないですよ!」

「そっかいそっかい!あっははは、だよなぁ、花珠ちゃんと多希じゃつりあわねぇもんなぁ!」

「うっわひどくね?俺、マジ本気なのに」

「はっはっは!ちょっと見ねぇ間にマセたこと言うようになりやがって!なんだよこのチャラチャラした頭はよぉ!」

「いでてっ」

「花珠ちゃんみたいな才色兼備つかまえてぇんなら、ちっとぁマシな身なりしろってな!」



なんて、わしゃわしゃと多希の頭を撫でる動きは乱暴だけど、どこか愛情を感じさせるところは重さんらしかった。
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