見つめないで勉強しなさい! ~一途なチャラ男くんに愛されました~
「え、どうして…」
子どもたち全員にあげたから、余ってないはずなのに。
「俺の半分残しておいたの。先生、自分の分あげちゃっただろ」
「……」
「ほんとはもっと早くあげるつもりで、それであの時台所に行ったんだけどね。なんか先生イライラしてて、切り出しそびれて」
確かに、倒れる直前、多希はスイカの皿を持っていた。
私にあげようと来てくれたなんて…あの時は想像もつかなかった。