見つめないで勉強しなさい! ~一途なチャラ男くんに愛されました~




「美味いスイカだよね」


「…うん」


「久美ちゃんも美味しいってよろこんでたよ。急いで走ってきてよかった、って。だから俺も、先生にも食べてほしかった」


「…ん…」




シャキ

シャキ




どうしてだろう。



一口噛みしめるたびに、涙がこぼれそうになる。



多希の気づかいは、スイカ以上にやさしくて、あまかった―――。
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