ただの幼なじみじゃいられない!



あたしはぎゅっと拳を握り、俯いた。


そして震える声で、爽太の名前を呼んだ。



「ねえ、爽太…?」


「…ん?」


「どうしてあたし、ヒロを選んだのかな…?」


「え…。」


「本当、あたしってバカ…。」


「………。」



口が勝手に開いた。


あたしは今にも泣きそうで…。


涙声で、そんなことを言ってしまった。


あたしのバカ…。


こんなことを言っても爽太が困るだけだよ。


爽太に迷惑、かけないで…。


そう思っているあたしも心の中に確かにいるのに、言い出したら止まらない。


爽太は眉を下げて、あたしの様子をうかがっている。



「____あたし、どうしてあいつと唇を重ねちゃったの…?どうしてあいつと体を重ねちゃったの…!」


「……っ!」


「…きゃっ!」


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