ただの幼なじみじゃいられない!
数学の授業を聞き流して、頬杖をついてぽーっと窓の外を見つめる。
いつもなら、机に突っ伏して寝てるんだけど。
今日は、ぼーっとしていたい気分だ。
どちらにしろ授業を真面目に受ける気はない。
あのとき…咲と最後に話した日とは違って、今日は雲ひとつない、晴天だ。
窓から差し込む光に目を細める。
席が窓際だから、ひなたぼっこしているみたいだ。
…やっぱ、ねみぃ〜。
こんな授業、まともに聞いたことなんかないし。
結局眠くなってきたし、寝るか…。
開いていただけの教科書を閉じて、顔を伏せて寝る体勢に入った。
そしてそのまま、意識を手放した。